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子供の健康なあごの成長をサポート!『噛む力』の重要性と現代食生活の課題

23.09.27(水)

現代社会の変化に伴い、食事の内容や食べ方にも大きな変化が訪れています。一見、便利で時短になった食生活ですが、実は子供たちの発育にとって重要な要素が失われつつあることに気づいていますか?私が日々診察して感じるのは、近年、歯並びの悪い子供が増加しているという現象。その背後には、子供たちのあごの成長に大きく関わる「噛む」という行為の重要性が隠れているのです。

このブログでは、子供たちのあごの発育を妨げる現代の食生活の問題点と、それを改善するための具体的なアドバイスをご紹介します。今日からの少しの工夫で、子供たちの健やかな発育をサポートする手助けとなる情報をお届けします。

 

では、なぜ子供のあごの成長が遅れているのでしょうか?

答えは、子供たちの「噛む回数」が大幅に減少していることにあります。実際、現代の子供たちは戦前の子供に比べて、食事にかける時間や噛む回数が半分以下になっています。更に驚くべきことに、弥生時代の子供たちと比べると、噛む回数はなんと6分の1以下。これは相当な減少と言えるでしょう。

よく、「栄養をしっかり取れば、体は大きく育つ」と言われますが、実は運動も非常に大切です。特に全身の筋肉や骨は、適切な運動によって成長します。例えば、たくさんの栄養を摂取しても、それを体の細胞に取り込むための「運動」が不足していると、筋肉や骨は成長しにくくなります。

そして、あごにとって「噛むこと」がその「運動」です。噛むことによってあごの骨が微妙にたわむことで、細胞が栄養を取り込む動機を得るのです。

 

現代の食生活は便利さを追求し、結果として「噛む」という基本的な行為が少なくなってきました。その影響は、子供たちのあごの健やかな発育にも響いています。あごの骨は、適切な刺激を受けることでより強く、健康に育つのです。

あごの骨を健やかに成長させるための方法として、以下の2つを特におすすめします:

  1. ひと口につき30回噛むこと
    日々の食事を3回しっかりと摂取する際、ひと口ごとに右で10回、左で10回、最後に両方で10回噛むことを心がけることで、あごへの刺激が増え、あごの筋肉や骨が鍛えられます。また、よく噛むことで食物の消化も助けられるため、胃腸の健康にも良い影響が期待できます。
  2. 歯ごたえのある食事を摂ること
    現代の食事の中には軟食が増えています。ハンバーグやコロッケ、ラーメンなど、子供たちが好む食べ物は、噛む必要が少ないものが多いです。しかしこの傾向が、歯並びを悪くする大きな原因となっています。そこで、生野菜のサラダや大きめに切った果物、魚の身をしっかりとした状態で提供する、または、豆類やナッツをスナックとして取り入れるなど、日常的に噛みごたえのある食材を食卓に取り入れることをおすすめします。

子供の成長期は限られています。この貴重な時期に、あごの発育をサポートする食生活を心がけることで、健康的な歯並びや噛み合わせを実現する手助けとなります。

 

まとめ

現代の便利な食生活は子供たちのあごの発育に影響を及ぼしています。歯並びの問題や噛む回数の減少は、子供たちの健康や成長にとって重大な問題を示しています。しかし、この問題には解決策があります。日常の食事において、よく噛むことを意識するだけでなく、歯ごたえのある食材を積極的に取り入れることで、子供たちのあごの健康を守ることができます。

子供たちの未来の健康を考えるとき、食事の内容だけでなく、その「食べ方」も非常に重要です。親として、今日から子供たちの食事環境を見直し、健やかなあごの成長をサポートする習慣を育てることが、彼らの健康な未来への第一歩となります。

 

帯広 歯科 歯学博士 歯科医師 いしかわ歯科

医院長 石川

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