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【歯科医師・歯学博士が解説】健口は「足の裏」から!食事中の姿勢と歯並びの意外な関係~0歳からの健口育成シリーズ6~

26.05.12(火)

こんにちは。帯広市のいしかわ歯科です。

これまで「0歳からの健口(けんこう)育成シリーズ」として、お口のタッチケア、抱っこの姿勢、離乳食の食べさせ方、鼻呼吸、そして前回の「コップ飲み」と、お口周りの機能についてお話ししてきました。

第6回となる今回は、少し視点を下げて「足の裏」のお話をします。

「歯医者さんなのに、なぜ足の話?」と驚かれるかもしれません。しかし、実は「足の裏がしっかりと地面(または足台)についていること」は、将来のきれいな歯並びや、正しい噛む力を育てるために、お口のケアと同じくらい重要なのです。今回は、全身の姿勢とお口の発達の深い関係について、詳しく紐解いていきましょう。


なぜ「足の裏」が歯並びに関係するの?

お子様が離乳食や幼児食を食べているときの姿を思い浮かべてみてください。足が空中でブラブラと浮いていませんか?

実は、人間の体は「足元が安定していないと、顎(あご)に十分な力が入らない」という仕組みを持っています。

綱引きと足の踏ん張りの法則

例えば、氷の上で綱引きをすることを想像してみてください。足がツルツル滑って踏ん張れない状態では、腕や上半身にどれだけ筋肉があっても、ロープを強く引くことはできませんよね。

食事中の「噛む」という動作もこれと全く同じです。

食べ物をすりつぶす強い力(咀嚼力)を発揮するためには、下あごを動かす筋肉だけでなく、首や背中の筋肉がしっかりと頭を支えている必要があります。そして、その首や背中の筋肉を安定させるためには、骨盤が立ち、足の裏全体でしっかりと踏ん張れていることが大前提となるのです。

足がブラブラ浮いている状態では、噛む力が十分に発揮できず、以下のようなトラブルを引き起こしやすくなります。

  • 丸呑みの原因に: 硬いものを噛み砕くのが億劫になり、あまり噛まずに飲み込んでしまう(丸呑み癖)。

  • 歯並びの悪化: 噛む回数が減ることで、顎の骨が十分に成長せず、永久歯がきれいに並ぶスペースが不足してしまう。

  • お口ポカン(口呼吸)の誘発: 足が浮いているとバランスを取るために背中が丸まり(猫背)、顎が前に突き出ます。すると自然とお口が開きやすくなり、口呼吸のリスクが高まります。


今すぐできる!「食事中の姿勢」チェックと改善法

お子様の噛む力を最大限に引き出し、顎の健全な成長を促すためには、食事中の椅子を見直すことが最も効果的です。理想的な姿勢は「3つの90度」が揃っている状態です。

  1. 足首が90度(足の裏全体がピッタリと床や足台についている)

  2. 膝が90度(膝の裏と椅子の座面の間に、少しゆとりがある)

  3. 股関節が90度(深く腰掛け、骨盤がまっすぐ立っている)

足台(フットレスト)の工夫

もしお使いのベビーチェアやダイニングチェアで足が届いていない場合は、今すぐ足の裏に「踏ん張れる場所」を作ってあげましょう。

  • 高さ調整機能付きの椅子を選ぶ: 成長に合わせて座面と足置きの高さを細かく変えられるハイチェア(トリップトラップなど)は非常に有効です。

  • 身近なもので代用する: 専用の椅子がない場合でも、足元に空き箱(中に新聞紙を詰めて重くしたもの)や、古い電話帳・雑誌を束ねたもの牛乳パックで作った踏み台などを置いて、足の裏がピッタリつく高さに調整してあげてください。

これだけで、お子様が食事に集中する時間が長くなり、「硬いものを嫌がる」「食べるのに時間がかかる」といったお悩みが解決することも珍しくありません。


帯広・十勝の環境を活かした「足裏感覚」の育て方

食事中の姿勢だけでなく、日常の遊びの中で「足の裏の感覚(足底感覚)」を育てることも、全身のバランス感覚や顎の発達に直結します。

足の裏には、地面の傾きや硬さを感知するセンサーが密集しています。このセンサーが敏感に働くことで、体は無意識のうちに正しい姿勢を保とうとします。

ここ帯広・十勝エリアは、広大で美しい公園や自然に恵まれています。緑ヶ丘公園のふかふかの芝生の上など、安全が確認できる場所であれば、暖かい季節にはぜひ「裸足で遊ぶ時間」を作ってみてください。

  • ハイハイを存分にさせる: 歩き始める前のハイハイは、足の親指でしっかりと床を蹴る練習になります。これも立派な足裏の発達プロセスです。

  • 室内ではなるべく裸足に: 靴下を履いていると足の指を踏ん張る力が弱くなりがちです。室内の温度が許す限り、おうちの中では裸足で過ごし、足の指をしっかり開いて歩く感覚を養いましょう。


「ただ治す」から「正しく育てる」歯科医療へ

「歯並びが悪くなったら矯正すればいい」という考え方もありますが、当院では「なぜ歯並びが悪くなったのか(原因)」にアプローチすることが最も大切だと考えています。

呼吸の仕方、舌の位置、離乳食の食べ方、そして今回の「足の裏の踏ん張り」。日々のささいな生活習慣の積み重ねが、お子様のお口の未来を作ります。お口のことで何かご不安なこと、食事中の姿勢で気になることがあれば、いしかわ歯科の定期検診でいつでもお気軽にご相談ください。お子様の健やかな成長を、歯科の視点から全力でサポートいたします。


【いしかわ歯科からのお知らせ】

当院では、子育てでお忙しい親御さんにもスムーズに受診していただけるよう、2月より新しい電子カルテシステムと自動精算機を導入しております。お会計の待ち時間がぐっと短縮されましたので、ぜひご活用ください。

また、4月より診療時間が一部変更となり、土曜午後が隔週で休診となります。ご来院の際はご確認をお願いいたします。


この記事を書いた人

いしかわ歯科 院長

【帯広】いしかわ歯科 院長:石川

(歯科医師・歯学博士)

帯広市で20年以上にわたり地域医療に従事。「予防に勝る治療なし」をモットーに、子供から大人まで、科学的根拠に基づいた歯科治療を提供している。

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[電話番号] 0155-35-2442

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※本記事は情報提供を目的としており、個別の診療行為に代わるものではありません。お子様の呼吸や歯並びに関するご不安は、歯科医師または専門医にご相談ください。