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Q&A 高齢者の歯の健康維持について(後編)

23.11.21(火)

前回のブログでは、高齢者の歯の健康維持について詳しく触れました。歳を重ねるにつれて変わる口腔内の環境や、歯や歯茎の健康が全体的な生活の質や健康に与える影響についての重要性を強調しました。具体的には、以下の3点に焦点を当てて解説しました。

  1. 定期的な歯医者の診察:高齢になると虫歯や歯周病のリスクが増加するため、早期発見と対処のための定期検診が必須です。
  2. 適切な口腔ケア:日常のブラッシングに加え、フロスや歯間ブラシを用いたケア、舌のケア、そして口内洗浄液の使用により、口腔内を清潔に保つことの重要性を説明しました。
  3. バランスの良い食事:糖分の過度な摂取は虫歯の原因となるため、注意が必要である一方、カルシウムやビタミンD、ビタミンC、フッ素などの栄養素も歯の健康に欠かせない要素として紹介しました。

今回はその続きとなります。

  1. 口腔の乾燥に注意

私たちの口は、唾液によって自然に潤っています。この唾液は、食べ物の消化を助けるだけでなく、口腔内の細菌の増殖を抑える重要な役割を持っています。しかし、年齢を重ねると、唾液の分泌が減少しやすくなり、それが口の乾燥の原因となることがあります。

口の乾燥は、ただ不快であるだけでなく、実は虫歯や歯周病のリスクを高める大きな要因です。なぜなら、乾燥した環境は、細菌が繁殖しやすくなるため、歯や歯茎のトラブルを招きやすくなるからです。

乾燥を防ぐためには、日常の生活での水分補給が欠かせません。定期的に水やお茶を飲むことで、口の中を湿らせることができます。また、人工唾液や潤滑ジェルを利用することで、乾燥を感じたときの一時的な対策としても効果的です。さらに、湿度を保つための加湿器の使用や、スパイシーな食べ物で唾液の分泌を促すこともおすすめです。

乾燥した口は、不快感だけでなく、口腔の健康を脅かす要因となり得るので、常に潤いを保つことを心がけることが重要です。

5.タバコは避ける
タバコやその煙は、健康に悪影響を及ぼすことが広く知られていますが、それは口腔の健康にも当てはまります。まず、タバコを吸うことで歯に黄ばみや着色が生じやすくなります。これはタールやニコチンなどの成分が歯の表面に付着するためで、この着色は通常の歯磨きだけではなかなか取り除くことが難しくなります。

さらに、喫煙は歯肉の健康を脅かす要因ともなります。タバコの成分は、歯肉の血流を悪化させることが知られており、これが歯周病のリスクを増加させます。歯周病は、放置すると歯の喪失に繋がる深刻な症状を引き起こすことがあるため、特に注意が必要です。

加えて、タバコの煙は口腔内の細菌のバランスを崩すことがあり、これが口臭の原因となることも。また、長期的な喫煙は口腔がんのリスクを上げることも指摘されています。

健康な歯や口腔を維持するためには、タバコの摂取を避けることが最もシンプルで効果的な方法の一つと言えるでしょう。喫煙の習慣がある方は、その健康への影響を再考し、できるだけ早く禁煙を目指すことをおすすめします。

まとめ

高齢になると共に、私たちの体は様々な変化を経験しますが、その中でも口腔や歯の健康は特に重要です。食事からの栄養摂取、笑顔でのコミュニケーション、そして自信を持って生活するためには、健康な歯が不可欠です。定期的な歯医者の診察、適切な口腔ケア、バランスの良い食事、そしてタバコを避けるなど、様々なアプローチを組み合わせて、高齢者の歯の健康を維持しましょう。そして、その結果として、生涯を通じて快適な食事や明るい笑顔を楽しむことができるのです。歯の健康は、生活の質や幸せを直接的に支える大切な要素です。これからもその価値を大切にし、日常のケアを怠らず、健康な口腔を保ち続けましょう。

帯広 歯科 歯学博士 歯科医師 いしかわ歯科

医院長 石川

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