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Q&A 歯がしみる

22.07.31(日)

 歯に歯ブラシの毛先が触れたときや、冷たい飲み物や食べ物で繰り返ししみる。これは知覚過敏起を起こしていることがあります。虫歯が無いとか歯の神経に炎症を起こしていないのが特徴です。

歯の構造は表層からエナメル質→象牙質→神経。また根っこの部分はセメント質→象牙質→神経となっています。象牙質に冷たいものや熱いものが触れたり、物理的に擦ったりするとその刺激が神経に伝わって痛みを感じます。つまり象牙質は痛みを感じる部分なのです。

 

知覚過敏の原因

知覚過敏の原因は象牙質にある小さな穴これを象牙細管と言いますが、この穴は象牙質の表面から歯の神経まで繋がっていてこの穴を通じて冷たいものなどの刺激が神経に伝わって歯がしみると言われる知覚過敏を起こします。象牙細管は加齢と共に少しずつ塞がってくることもありますので、象牙質が露出していても必ず知覚過敏が起こると言う事でもありません。

何かの原因で歯茎が下がると歯の根っこの表面にある象牙質が露出します。そこに食べ物や飲み物の冷たい刺激が加わってそれが神経に伝わり結果的にしみる。これがメカニズムです。

歯茎が下がる以外にも歯が折れてしまって象牙質が露出した時とか、歯ぎしりが激しい方は表面のエナメル質がすり減って結果的に象牙質が露出してきたとか、酸蝕症と言って酸性度の高い食べ物や飲み物や頻繁な嘔吐によりエナメル質が溶けてしまい象牙質が露出したとか、他にも色々とありますが代表的な原因としてこれらが挙げられます。

これらの原因で象牙質が露出したところに、歯磨きが不十分で歯垢(=プラーク)が付着していると、歯垢の出す酸によって象牙質が溶け出し、知覚過敏が助長されます。

治療の方法

セルフケアで対応する時

知覚過敏を起こしている象牙質に歯磨き粉をつけて磨くと余計削ってしまうので、歯磨き粉をつけずに歯ブラシでプラークをしっかり取り除いてあげましょう。歯磨き粉には研磨剤が入っているものが多いので象牙質を削らないようにするためにも歯磨き粉をつけずに磨きましょう。ただ歯磨きをした後の爽快感が欲しい場合は、歯磨き粉を全く付けないで歯を磨く「からみがき」をした後にほんの少量の歯磨き粉を使って歯に塗るようにすることで爽快感が得られます。

知覚過敏用の歯磨き粉もありますのでそれを使用するのも1つの手です。

セルフケアで対応しきれない時

この場合は歯科医院を訪れてください。

軽い知覚過敏であればしみるのを抑制するお薬を塗って象牙細管を化学的に埋めます。それでも効果がない場合はコンポジットレジン(= プラスチック)を用いて物理的に埋めます。

知覚過敏による痛みが強い場合とか痛みが長引く場合は歯の神経が炎症を起こしていることがあるので神経を取り除く治療をすることもあります。

歯がしみる原因の1つとして知覚過敏がありますが、他の原因としては虫歯や歯周病そして歯に亀裂が入ったとか詰め物被せ物が外れかかっているなど、いろいろな原因がありますので我慢なさらずに歯科医院へ足を運んでしっかりと診査診断を受けて知覚過敏を悪化させないように早めに治療を受けていただければと思います。

歯学博士 歯科医師

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