Q&A歯の知覚過敏について
23.04.16(日)
歯の知覚過敏症とは、痛みや違和感を引き起こす刺激に対して過剰に反応してしまう状態のことです。歯の表面が削れた、歯茎が退縮することによって歯髄や神経が露出し、歯の知覚過敏症が起こることがあります。
*歯の知覚過敏症の主な原因としては、以下のようなものがあります。
- 歯の表面が削れたり、薄くなったりすることによって、歯の神経が露出してしまうことがあります。
- 歯茎が退縮することによって、歯根部が露出してしまい、歯の神経に刺激を与えることがあります。
- 過剰な歯磨きや歯ブラシの硬さ、歯間ブラシの使い方が不適切な場合に、歯の表面や歯茎を傷つけてしまうことがあります。
- 酸性飲料や食べ物を過剰に摂取することによって、歯のエナメル質が溶けてしまうことがあります。
- 歯の知覚過敏症の一番の原因はプラークです。
プラークが歯の表面に付着することで、細菌の産生する酸性物質を溜め込みます。酸性物質は歯のエナメル質を溶かし、象牙質を破壊すことがあり、エナメル質や象牙質が薄くなることによって、歯の神経が露出しやすくなります。そのため、プラークが蓄積することによって、歯の知覚過敏症が引き起こされることがあるのです。
また、プラークに含まれる細菌が歯周病を引き起こすことも知られています。歯周病によって、歯茎が退縮してしまうと、歯根部が露出することがあります。このようにして歯根部が露出することによって、歯の神経が刺激を受けやすくなり、歯の知覚過敏症が起こることがあります。
したがって、歯の知覚過敏症の予防や改善には、プラークの除去が重要です。適切な歯磨きや歯ブラシ、フロス、歯間ブラシなどを使って、歯垢をきちんと取り除き、口腔内の清潔を保つことが大切です。また、定期的な歯科医師の検診やクリーニングを受けることで、プラークの蓄積を防ぎ、歯の健康を維持することができます。
*治療法としては、
まずは原因を取り除くことが重要です。歯の表面が削れてしまっている場合は、歯科医師による治療が必要です。
歯の知覚過敏症の治療法として、歯科医師や歯科衛生士が歯の表面にフッ素を塗るフッ素塗布療法や、知覚過敏症状抑制剤を塗る方法があります。また、歯科医師による歯の表面に対するコンポジットレジンコーティング治療や、歯髄に対する治療もあります。
*セルフケアについては、
歯ブラシの選び方や使い方が重要です。歯ブラシは柔らかめのものを選び、歯を磨く際には優しく磨くようにしましょう。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスなども併用することで、歯垢をしっかりと取り除き、歯の表面や歯茎を傷つけることなく清潔に保つことができます。
また、口腔内のpHを中性に保つことも大切です。酸性飲料や食べ物を摂取した場合は、その後に水を飲むことで口腔内のpHを中性に戻すことができます。さらに、フッ素入りの歯磨き粉を使うことで、歯を強化することができます。
*歯の知覚過敏症は、放置すると症状が悪化することがあります。早期に治療を行い、適切なセルフケアを続けることで、歯の知覚過敏症を改善することができます。
歯の知覚過敏症の予防や改善には、プラークの除去が重要です。適切な歯磨きや歯ブラシ、フロス、歯間ブラシなどを使って、歯垢をきちんと取り除き、口腔内の清潔を保つことが大切です。また、定期的な歯科医師の検診やクリーニングを受けることで、プラークの蓄積を防ぎ、歯の健康を維持することができます。
歯学博士 歯科医師