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Q&A 知覚過敏症

22.05.29(日)

歯を磨いたり、冷たいお水で口をゆすいだり、冷たいものを食べると、歯が凍みる事はありませんか?

歯の表面に有るエナメル質が何らかの原因で失われてエナメル質の下にある象牙質が表面に現れた時に外からの刺激によって凍みる感じがします。

 

どのような時に象牙質が出てくるかというと・・・

1つ目は虫歯。虫歯菌の出す酸によってエナメル質が溶けて象牙質が顔を出してくる。

2つ目は歯周病。歯を支えている歯茎や骨が歯周病菌で壊されてしまって歯の根っこが出てくる。

3つ目は歯磨き粉で磨きすぎ。歯の根元に歯磨き粉をつけてしっかり磨きすぎてしまうと根の表面に有あるセメント質が削れてしまう。

4つ目は歯に強い力がかかった。強い力でギリギリと歯を噛むことで表面のエナメル質が崩れてしまい象牙質が顔を出す。ぶつけたりなどして歯が欠けたとか、割れてしまったとか歯に亀裂が入って神経に炎症起こしてしまった。

など他にもいろいろな要因があります。

 

中でも多くみられる歯ブラシをがんばりすぎてしまって歯が凍みてくる、いわゆる象牙質知覚過敏症についてお話ししたいと思います。

 

まず歯の構造から・・・

歯の真ん中には神経と血管があってその周りを象牙質が取り囲んでいます。象牙質の中には歯の神経の枝が入り込んでいます。

 

象牙質の外側の噛む部分はエナメル質で覆われていて、エナメル質は感覚もない非常に硬い構造をしています。

 

根っこの部分はセメント質で覆われていて、歯と骨をつなぐ繊維がくっついています。

 

歯の根元を磨きすぎるとどうして削れてくるのでしょうか・・・

歯の根本にはエナメル質とセメント質の境目があって、ここから柔らかいセメント質だけが削れていきます。

 

歯磨き粉について・・・

研磨剤が入っていることが多いので特に目の荒い研磨剤の入った歯磨き粉を使うと根っこの表面のセメント質が簡単に削れてしまいます。エナメル質はとても硬いのでまず削れる事はありません。セメント質が削られると象牙質が顔を出します。象牙質には歯の神経の枝が伸びているのでそこに冷たいものや甘いもの(チョコレートやガムなどの特定のもの)が触れるとその刺激で神経に触れるような症状が出てくるのです。

 

知覚過敏症になってしまったら・・・

知覚過敏はとても辛いですよね。まずはおうちでできるセルフケアについてです。

まずは歯磨き粉をつけないで歯を磨いてみましょう。歯磨き粉で磨かないと気持ちが悪いなぁって方はしみる部分だけ歯磨き粉をつけないで磨いてみましょう。2週間程続けていると少し症状が和らぐことが多いようです。

 

それでも凍みるのが止まらない場合は歯科医院で処置を受けましょう。知覚過敏を抑えるお薬を塗り、歯ブラシの当て方のレクチャーを受けてみて下さい。またそれでもどうしても凍みるとのであれば、削れてしまった部分を白いプラスチックで物理的に埋めることもあります。

 

これらをおこなっても変化がなければ知覚過敏以外の原因があるかも知れません。

 

まとめ

歯磨き粉の付けすぎが原因で起こった知覚過敏症は、まずセルフケアで対応してみましょう。それでも治らなければ歯科医院へ行って処置を受けてください。

歯学博士 歯科医師 石川

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