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根面う蝕とは?原因と予防方法を徹底解説

24.10.07(月)

目次:

  1. 根面う蝕とは?
  2. 根面う蝕が発生する原因
  3. 根面う蝕の進行とリスク
  4. 根面う蝕の予防方法
  5. 根面う蝕の治療方法

 

1. 根面う蝕とは?

根面う蝕(こんめんうしょく)とは、歯の根の部分で発生する虫歯です。通常、歯の根の部分は歯肉によって覆われていますが、歯周病や加齢によって歯肉が下がると、歯の根が露出しやすくなります。歯の根面はエナメル質ではなく、より柔らかいセメント質で覆われているため、酸による脱灰が進行しやすく、虫歯が発生しやすい場所です。

特に、歯周病や加齢によって歯肉が退縮し、根面が露出している場合には注意が必要です。根面う蝕は、痛みを感じることなく進行することが多く、気づいた時にはかなり進行していることもあります。


2. 根面う蝕が発生する原因

根面う蝕の主な原因は、口腔内に残った糖分やプラーク(歯垢)です。歯垢には細菌が含まれており、これが糖分を分解することで酸が生成されます。この酸が、根面のセメント質や象牙質を溶かし、虫歯を引き起こします。

特に、歯肉が退縮して歯の根が露出している場合、エナメル質に比べて柔らかいセメント質や象牙質は酸に対して脆弱で、虫歯が進行しやすくなります。また、歯間ブラシやフロスの使用が不足すると、歯と歯の間にプラークが溜まりやすく、根面う蝕のリスクが高まります。

加えて、唾液の量が減少することも根面う蝕の一因です。唾液は口腔内の酸を中和し、歯を守る働きをしますが、加齢や薬の副作用などで唾液の分泌量が減少すると、虫歯のリスクが増加します。


3. 根面う蝕の進行とリスク

根面う蝕は、表面のセメント質が酸によって溶けることで始まります。セメント質はエナメル質に比べて非常に薄いため、酸の影響を受けやすく、う蝕が急速に進行します。さらに、象牙質にまで達すると、虫歯が歯髄(歯の神経や血管がある部分)に到達し、痛みや炎症を引き起こすことがあります。

根面う蝕が進行すると、最終的には歯の抜歯が必要になることもあり、口腔内の機能や美観に大きな影響を及ぼす可能性があります。


4. 根面う蝕の予防方法

根面う蝕を予防するためには、適切な口腔ケアが重要です。まず、毎日の歯磨きに加え、歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、歯と歯の間や歯根の部分に溜まった歯垢をしっかりと除去することが欠かせません。また、歯磨き粉にはフッ素を含むものを使用すると、再石灰化を促進し、虫歯の進行を防ぐことができます。

加えて、定期的に歯科医院で検診を受けることも効果的です。歯科医師は、歯肉の退縮や根面の露出をチェックし、適切な予防策をアドバイスしてくれます。また、フッ素塗布やプロフェッショナルクリーニングも、根面う蝕の予防に役立ちます。


5. 根面う蝕の治療方法

根面う蝕の治療は、進行具合によって異なります。初期段階であれば、フッ素塗布を行うことで虫歯の進行を抑え、歯の再石灰化を促すことができます。しかし、進行した虫歯の場合は、虫歯部分を削って詰め物をする必要があります。

さらに、虫歯が深く進行し、神経にまで達している場合には、根管治療が必要になることもあります。根管治療では、感染した神経や血管を除去し、根管内を清掃・消毒した上で詰め物を行い、歯を保存します。もし歯を保存することが難しい場合は、抜歯が必要となり、その後の補綴治療(義歯やインプラント)が行われます。


まとめ

根面う蝕は、歯肉が退縮して歯の根が露出することで発生しやすくなります。予防には、日々の丁寧な口腔ケアと定期的な歯科検診が欠かせません。早期発見と適切な治療を行うことで、根面う蝕の進行を防ぎ、健康な歯を維持することができます。加齢や歯周病に伴う歯肉の変化にも注意を払い、適切な予防策を取りましょう。

帯広 歯科 歯学博士 歯科医師 いしかわ歯科

医院長 石川

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