「シリーズ 妊娠と口腔健康:あなたが知るべきこと」3. 妊娠と口腔ケア 正しいブラッシングとフロスの方法
23.08.08(火)
「こんにちは!今回は大切な口腔ケア、特にブラッシングとフロスの正しい方法についてお話しますね。これらは毎日の生活で欠かせない習慣ですが、特に妊娠中はより一層の注意が必要です。それでは一緒に学んでいきましょう!
妊娠は母体にとって特別な期間ですが、口腔内にも影響を与えます。体全体のホルモンバランスが変化することで、口腔内環境もまた変わります。そのため、普段以上に口腔ケアに注意を払うことが重要になります。
まず、ブラッシングです。ブラッシングは口腔内を清潔に保つための基本中の基本。しかし、ただブラシを動かすだけでは十分な効果は得られません。まずは適切なブラシの選び方から始めましょう。硬すぎるブラシは歯や歯ぐきを傷つける原因になります。妊娠中は歯ぐきが敏感になりがちなので、柔らかめのブラシを選ぶことをおすすめします。
ブラッシングの方法も重要です。歯ブラシを斜め45度に持ち、歯ぐきから歯に向けて優しくブラッシングします。力を入れすぎず、ブラシが歯と歯ぐきの間に入るように意識しましょう。そして、全ての歯表面をきちんと磨くことが大切です。磨き残しは虫歯や歯周病の原因になりますので、念入りに行いましょう。
次に、フロスについてです。ブラッシングだけでは歯と歯の間の汚れを完全に取り除くことは難しいです。そのため、フロスを使うことで、歯間部のプラークを取り除きましょう。フロスは歯と歯の間に優しく滑らせ、ギターの弦をはじくように上下に動かします。この動作により、歯間部の汚れを効果的に取り除くことができます。
しかし、フロスの使い方が難しいと感じる方もいるかもしれません。そんな時は、使いやすい歯間ブラシや、初心者にも扱いやすいインターデンタルブラシを試してみてください。これらのツールもまた、歯間部のケアに非常に有効です。
そして、こうした口腔ケアは、朝晩だけでなく、食事後にも行うことをおすすめします。食べ物が口の中に残ると、虫歯の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。特に、つわりで甘いものを好む妊婦さんは注意が必要です。
さらに、口腔ケアにおいてはブラッシングやフロスだけでなく、口腔内全体をケアすることも大切です。舌ブラシや口腔洗浄剤を使って、舌や口の中をきれいに保つこともお忘れなく。
以上、正しいブラッシングとフロスの方法についてお話しましたが、いかがでしょうか?妊娠中は口腔の環境が変化し、通常よりも口腔ケアが重要になります。これらのアドバイスを活用し、妊娠期間中も健康な口元を維持してくださいね。
次回のブログでは、「妊娠と食事:健康な口と健康な赤ちゃんのための栄養」についてお話しします。口腔健康と全身の健康がどのように関連しているのか、そして妊娠中の栄養バランスが口腔健康にどう影響するのかについて、お楽しみに!
帯広 歯科 歯学博士 歯科医師 いしかわ歯科
医院長 石川
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